昨日の記事でも紹介しました【野根山街道】。
養老2年(717年)に官道となる前からその道はあったと云われています。
参勤交代の道、中岡慎太郎が脱藩した道。
と、長い、長い歴史が刻まれた街道です。
野根山連山を尾根伝いに約35kmの街道は、そこまで
辿り着くのも容易ではなく、台風や豪雨があると
続く林道などが簡単に通行止めになり、
しばらく街道へは近づけない事もしばしば。
それが功を奏して(?)
1300年余経つ今でも、ひっそりと謎を秘めた雰囲気を持つ
何ともいえない魅力的な街道のままでそこにあります。
かずかずの史跡も残っていますが、中でもシンボル的な存在は
【宿屋杉】
かつては地上1.3mで周囲16.6m、高さ32m、樹齢千年以上。
のまさに大木。
根元から4mのところで切断されて、さらに5mの長さに
切断さあれたものが今でも側に横たわっています。
この空洞は昔、四畳半ほどの広さがあって、
旅人の4~5人も泊まれたと云われています。
数年前から
『完全に崩れるまでそう長くはないろう』
と、云われているのですが、何とか、何とか、持って貰いたい...
この支えも何時までもつのか...
空洞の中で上を見上げるとこんな感じ。
何百年もの間、街道を通行する旅人に宿を提供した『宿屋 杉』。
何とか踏ん張って欲しいものです。
こんなふうに、野根山街道には「必見」の史跡があり、
伝説が残り、歴史を肌で感じられる場所です。
中岡慎太郎は故郷北川郷をあとにして、
この道を何を思いながら歩いたのかなぁと、
今回は慎太郎の姿を想像した野根山街道でした(^-^)